南米パラグアイの伝統レース編み“ニャンドゥティ”の伝統を守り広く普及させることを目的とする非営利団体です。

作り方の基本

布の張り方

1布の準備

使用する布について

使用する布は、できるだけ伸縮性がなく薄手のものを用意しましょう。仮縫い用のシーチングなどが伸び難く安価で扱いやすいです。ニャンドゥティの完成後は捨てるものなので、必ずしも新しいものを使う必要はありません。例えばシーツ生地の弱っていない部分などを活用しても良いと思います。

布のサイズ

木枠に張る布は木枠の内寸より2cm小さめに切り、さらに5mmほど折り、縫います。
そうすると、ちょうど親指が入る幅に隙間ができ、ニャンドゥティの作業がしやすくなります。
布を木枠より小さめに張るもう一つの理由は、布をパンパンに貼るためです。

布のサイズは、20cmの木枠の場合18cmに布を切ります。
30cmの木枠の場合は28cmに切ります。

2布の仮留め枠の角3ヵ所に布を仮留めします

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20㎝程度にカットしたタコ糸を3つの角に通しておきます。

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布と糸を広げて置き、その上に枠を置きます。

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布がなるべく枠の中心に配置できるように加減しながら枠の交差部分に輪っか状に結びつけます。この時向かい合う2つの角を先に固定するとバランスがとりやすいです。

3布張り枠の四辺に糸を巻いていきます

糸の用意

枠のサイズに応じた⾧さのタコ糸を準備します。
糸⾧さ:木枠の約4倍の糸を用意します。
例:20㎝枠なら・・20cm×4辺×4倍=3.2m必要となります。

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仮留めしていない枠の角に、ここで準備した糸の端をしっかりと固結びで留め付けます。
動画で見る

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針に糸を通し、仮留めしていない布の角から縫い始め木枠を巻きながら2㎝前後の間隔で進んでいきます。

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角の部分は3方向から糸を通し固定します。

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木枠4辺のうち、3辺目からは糸を強く引きながら縫い進めます。縫い目に小さな穴が開くくらいの力で引き締めます。

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4辺すべて縫い終わったら、針に残っている糸を枠の交差部分に巻き付けほどける状態で仮に結びます。布の張り具合を確認し、緩い場合は糸を縫い終りの方に送りながら再度引き締めます。布を叩くと固く弾むような感じを目指してください。

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しっかりと布が張れたらほどけないように結び留めて、布張り作業の終了です。

円形モチーフの土台の作り方

1図案を布に写します

筆記用具について

筆記用具は鮮明に書ければなんでも構いません。ただし、土台に使用する糸の色が淡い時は、糸への色移りに注意してください。

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型紙を布の裏から当て、待ち針で固定します。

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布下が浮かないように2㎝程の厚みの本などを下敷きにして書き写します。

2糸を準備します

土台糸の長さ:土台の糸の本数÷2×直径+30cm
例 : 直径8㎝×80本の土台を張るためには…
80本÷2×8㎝+30=350㎝…約350㎝必要となります。
※土台の糸を張る時に必要な糸は、糸を引く加減によっても変わるので、あくまでも目安としてください。

3土台糸を張ります

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点1から2の方向に布をひとすくいします。

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点3から4の方向にひとすくいします。

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糸端(玉結びした方)を軽くねじり、糸の撚りが緩んだところに針を通します。

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点4の方向に糸を引きながら、玉結びが円の中心にくるように調整します。

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点5・6、点7・8と順番に一周するまで(点32まで)すくっていきます。

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土台糸は、ひとすくい毎に張り終わった糸をキュッとひと引き締め、ゆるみを取りながら糸張りを進めます。

4中心を十字に結び留めます

図についての決まりごと、
A~Dはそれぞれ下記の位置を示します。
A‥点30-2の間
B‥点31-32の間
C‥点15-20の間
D‥点14-17の間

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点1から32まで引っ張ってきた糸をひとまとめに束ねるようにAからBに針を通します。

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Bに出した糸を図2のように点32の糸に絡めて、結び目が円の中心にくるよう調整しながら引き締めます。

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CからDに針を通し糸を引き締めたら、図3に示すx印の位置で玉結びをします。

5織りかがりをします

中心を結んだ土台糸でそのまま織りかがりを2周します。
かがり始めの位置が分かるように布に印をつけておきましょう。
ここではCから左回りにかがっていきます。

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1周目は2・4・6・8…と土台糸を1本おきに30の糸まで針ですくっていきます。

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2周目は1・3・5・7…と1周目でかがり糸の下になっている土台糸をすくい31までかがります。

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3周目は2・4をすくったら5~7の間の2周目の糸に円の中心側から針を通します。

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かがった糸をしっかりと引き締めます。